置戸町の「食のアドバイザー」佐々木十美(ささきとみ)さんが、弟子屈の川湯温泉街にある川湯ふるさと館でカレーづくりの講習会をされるというので、来てみた。
心を育てるおうちごはん、佐々木十美さんのルーから手作りカレー講習会。
受付では著書と一緒に、ブレンドスパイスまで。
ラベルには置戸町の学校給食カレーと書かれているし、これはたぶんプロフェッショナル仕事の流儀でもやっていたカレーのベースのスパイスなのかな?!
ちなみに当館のカレーは、いつのころからか市販のルーを使わず手持ちのスパイスから調合してカレーを作るのが定番になっているのだけれど、ルーを作ったことはなく、やっても組長がもどきっぽいことをたまにする程度。
それが今回、スパイスを使ってルーから作る方法を教えてもらえるというのだから、スパイス系には目がない我が組としてはぜひぜひと講習に参加させていただいたわけです。
使うのは調理実習室。
5人1組で5つの組にわかれて調理スタート。
ルーは作ってから3週間寝かせる必要があるので、あらかじめ用意されているルーを使ったカレー作りと、ルーづくりを平行ではじめるというやり方。
まずは、ニンニクや生姜、たまねぎやセロリ、りんご、じゃがいもなどを切るという作業から。
しかしこれが大変。
ニンニクと生姜は、超みじん切り……というか粒のレベルまで包丁で刻む必要があるし、リンゴなんかもかなりの薄切りが求められ、それがあまいと佐々木さんに指導が入る。
フードプロセッサーなどでも良いのでは?と思うところだけれど、そうではないらしく、それで同じかそれ以上のやり方ができたなら、ぜひ教えて欲しいという話がでるくらい。
やってみると、たしかに機械力を使って作るものとは見た目が違うし、出てくる水分量なども違うような気がする。
と、いうところは撮っているどころではなく、やっと余裕が出てきたのはルーがこんな状態の時。
これは何度か使った油に、刻んだ食材を入れて、ゆっくりと加熱し、そのあとふるいながら小麦粉を投入。ひたすら練って、スパイスを投入して、さらに練った状態。
ちなみに新しい油を使わないのは、材料の馴染みやすさを考えて。とはいっても、油自体は良いものを使うといいというのは、味はもちろん、身体に入るもの全てに気を遣う佐々木さんの基本スタンス。
これをひたすら捏ねて練って、こんな感じの照りがでるくらいになったら、まとめ。
ここからこれを寝かせて3週間なんですもの。手間がかかってます。
ただ、一気にたくさんつくって保存しておけばいいとのことだし、おすすめは何人かでかなり大量に作ってそれを分けるという方法とのこと。
カレーの方も順調に進み、あとはつけ合わせのサラダ。
上からかけているのは、カレー!ではなく、すったニンジンとバルサミコ酢などをあわせたドレッシング。
最後には5組それぞれ種類が違うカレーが完成!
みんなで楽しい試食会。
置戸町の給食カレーはこども向けなのに手加減しない辛さとのことだったけれど、たしかにこれは大人が食べても充分な辛さ。でも、置戸町のこども達の一番人気のメニューで卒業生も懐かしむ町の名物料理になっているというし、ちゃんとしたものは正しく受け入れられるという食育の基本のようなものを、あらためて実感したような気がした。
ちなみに……
にんにくのみじんぎりを長時間、素手でやるということはただで済むわけではなく!かな〜り長い間、にんにくの匂いが指先に残っていましたよ。
いやあ、にんにくは素手で刻むものではないと、こちらもあらためて実感〜。